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第94回 「9歳の壁」

 

 

  児童言語教育の世界では以前から「9歳の壁」という言葉が昔からあり、いかに9歳

  までに子供たちに言語教育を導入していくかが大きな問題として語られているそう

  です。                             

                                                                                                                                                      

                                      清水 元茂

                                                                                                 

「9歳の壁」を英語言語教育について少し説明しますと、例えば英語を全く知らない小学校1年生の子供に「これちょっと言ってごらん」と英語で言わせようとしてもなかなか旨く言えません。これは当然のことですが「あれちょっとだけ違うな、もう一回言ってごらん」とうまく誘導してあげると、はにかみながらも繰り返して言おうとし、旨く言えてほめてあげると次々と言えるようになります。しかし、6年生の子供に同じことをさせようとしても「いやだ。なぜそんなこと言わなければならないのか」と拒否的になることが多くなってきます。これも人間の成長における“自我の確立”と言う点からはむしろ必要なことで決して良いとか悪いとか、子供の性格的なことを言っているのではなく、素直に受け入れられる9歳までに導入してあげることがいかに重要かと言うことです。

 

                                

 

 このことを示す事例は沢山あることと思いますが一つの例をあげてみますと、私の知り合いのドクターが2年間アメリカ留学した時、一緒に行った二人の子供さんは小学2年生(8歳)と6年生(12歳)でしたが、留学から日本へ帰ってきた時に2年生の子供さんの方が英語ははるかに上手になっていました。つまり9歳を境に上達の明暗が分かれていました。また元ソニ-会長の井深大さんは著書「幼稚園では遅すぎる」の中で周囲に外国人が沢山いる環境で育てられた3歳の子供さんが5ヶ国語話せるようになったと述べていらっしゃることも同じ内容のことを示していると思われます。

 

                              

 

ヒトのニューロンは生まれた時は前後左右にいっぱい連結されていますが、日本語だけしか使わないとそれに必要なニュ―ロンだけが残され、その他の使われないニューロンは寸断されてゆくので、ある程度の年齢以降にそのニューロンを使って語学習得しようとすると大変な困難が伴ってくるわけです。大人になってからの英会話修得が大変であることで実感している人も多いと思います。最近横浜にある中国人のための幼稚園に言語取得を意図してわが子を通わせる日本人の親が沢山いるようになったそうです。このことも「9歳の壁」ということが実感として知られつつあるということを物語っている現実の一端でしょう。しかし日本の言語教育では問題点は教えられる子供の側ではなく、単一民族国家で日本人しかいない日本の中で、誰がどのように9歳までの子供たちの“日常の生活のなかに”言語教育をいかに導入できるかと言う教える側に色々な大きなハードルがあるように思われます。かなり前から国際化が叫ばれ“グローバルスタンダード”と言う言葉が一般化してきている今の時代、中学校から始まるわが国の英語公教育は遅きに失しているのではないでしょうか。

 

                              

                 

 

 

2012年11月9日

ドクター・ズー医院長 清水 元茂

(小松市出身・福井市在住)

 

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