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第108回 臥薪嘗胆(がしんしょうたん)

 

 

暦では節分が過ぎ、2月4日は立春。

 

「立春に卵が立つ」雪博士中谷宇吉郎の随筆に掲載され、(昨年の当コラムにも取り上げている。)今年は当会の、【お知らせ】→【事業報告】に掲載しているのでご存知のとおりです。気温も上がり春めいてきましたが、三寒四温の季節でもあります。

奈良の若草山の山焼きが行われ、山全体が芝生でおおわれており、三つの笠をかさねたようなので三笠山ともいいます。春の訪れが古来から伝わる行事とともにやってきます。

 

 阿倍仲麻呂の望郷の歌

    あまのはら ふりさけみれば春日なる 三笠の山に出し月かも

 

遣唐使、阿倍仲麻呂の時代を遡って、「呉越同舟」(孫子第十一篇「九地」)ことわざもある、呉国、越国の呉・夫差(ふさ)と越・勾践(こうせん)の戦いの中から生まれた「臥薪嘗胆」です。「臥薪」薪を布団にして、その体の痛みを屈辱に負けずに忘れるな。(「先帝を勾践に殺されたのを忘れるな」を毎日連呼のように言わしめた伍子胥(ごししょ)。「嘗胆」熊の肝を毎日舐め、その苦味に民の悲惨な気持ちを忘れるな(奴隷のように屈辱を受けた悲惨な思いを国の再興に挑んだ勾践)

いずれも国を守る命懸けの厳しく、生きるために残酷で悲惨な日々を耐え、苦しむ中で生まれた言葉である。

 

十八史略(陳 舜臣著の小説 十八史略を参考に)では夫差に敗れて、奴隷扱いをされても生きてその屈辱を必ずや果たすために執念を燃やして、様々な戦略を駆使する恩讐の勾践のしたたかさが浮かび上がる。

夫差には伍子胥、勾践には范蠡(はんれい)という軍師がついている。この二人の人物も面白い。伍子胥は孫武に兵法を学ぶ〈史記の孫子列伝〉、孫臏(孫武の孫となっている。そうしておいた方が良かろう 海音寺潮五郎著「孫子」では)に繋がる「孫子の兵法」に繋がっていく。

 

范蠡は天才軍師。天下の美女我が恋する西施を夫差に差し出す。これが傾国の美女と名高い「西施」である。夫差が伍子胥を解任、自害していく策を弄していく西施。その西施に惚れた弱みに翻弄されていく夫差。勾践の戦いは、謂わばここで「勝負あり」であった。(前473年呉滅ぶ)

 

陳 舜臣著の小説「十八史略」、海音寺潮五郎著「孫子」伴野 朗著「伍子胥」は呉越春秋の人間模様が描写され面白い。戦いの二十年に及ぶ歴史から学ぶことは、人はどんな境遇にあっても生きることが重要で必ず機会は廻ってくるものである。苦境、絶望の中にあっても光明を見出していく力強さを持って欲しいとの思いである。それが臥薪嘗胆である。

 

平成も25年が経ち、デフレの日本経済、停滞、そして社会環境など大きく変化する中で政権交代がなり、安倍自民党政権が始動し始める。

平成18年に第一次安倍内閣、平成19年に病にて退任。そして三年間の民主党政権。第二次安倍内閣の誕生である。自らの政権を維持できなかった悔しさや、持病を克服して今回は臨むはずである。

 

 

2013年2月5日

NPO法人  I  Love加賀ネット

事務局長 東川 敏夫

 

 




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